Wowee Zowee !

わーうぃーぞーうぃー!

2015年9月30日の断片日記

▼同じような気温であったとしても、これから暑くなる季節の20℃と、寒くなる季節の20℃では、やっぱりちがう。と、大井町線の中で太陽に目を焼かれながら思った。どちらが愛おしいかは実にむつかしいところだけれども、空気もこちら側の「からだのでき具合」も異なっているのは事実なわけで、着る服も春と秋とでは違うものを選びたいというものだ。それは色味の話だけではなく。そう思うので、実際そうしている。服が!増えていく!
 
 
▼ただ、そんなことをしていられるのもあと少しなのだと心の奥底の方でくろーいものが渦を巻いている。お金の本を読みながら、うわあこんなしっかりするの無理無理!おとなすごい!などと思ったりもしている。べつに家族が増えるよ!的な予定も予感があるわけでもない。僕はこれからも独りで生きていくだろう。それを思えば、好きなときに好きなものを買うことくらい別に問題はない。平均程度にはもらっているわけで、独りで暮らすのであれば少しだけ気をつけることで今ある貯金も問題なく増え続ける。それでも…独りで生きていくということが必ずしも「ひとりぶん」とイコールではないことに気づいてしまったのだ。げに恐ろしきかな加齢とその友よ。とにもかくにも今よりも少しだけ貯金のグラフの傾きを急にしないとね。それから健康的に生きないと。まあ要するに、君が数日前に再び僕の世界に「これから」の視線を持ち込んできたおかげで、あわれ当座、大混乱の様相を呈している。という話。
 
 
▼なんの因果か知らないが、あるいは僕がいろんなものから勝手に意味を見出したがる癖があるからなのか、とにかく必然かのように様々なものに吸い寄せられることがあって、そして彼らは無遠慮かつ饒舌に語りかけてくるのである。

しろいうさぎとくろいうさぎ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

しろいうさぎとくろいうさぎ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

くろいうさぎの考え込んでしまう様、それに対するしろいうさぎのあっけらかんとした「口にしたまえ、願いたまえ」な快活さ!ああ…このタイミングで読まなければいけなかったものなんだな。この前は別な本でほうれん草を投げつけていた僕だけど、ホント開く本開く本であちこちにいるもんだから困ってしまう。
 
 
▼閉館間際まで図書館で勉強をして過ごすとき、帰る前に児童書コーナーに立ち寄るようにしている。なぜ最後に寄るかというと、子どもたちがいるときにずかずか入っていくのは失礼だろう、と思っているのと保護者に無用な緊張感を抱かせないようにしようと考えているためだ。僕は比較的柔和な外観(実際の気質もそうなんですよ♡)で実際決して害はないんだけど、自分についている他者から観測可能なタグ(見た目の年齢とか見た目の性別とか)を思えば、物騒な世の中だと騒ぎたてる情報があふれそれを信じている人がたくさんいるご時世、これくらいの配慮はあって然るべきだろう。というのは半分言い訳で、実際は気兼ねなく棚を物色したいからということのような気もしている…。正直なことは悪いことではないが、気取る事はそれと同じくらい大事なことだとあらためて。で、誰もいない児童書コーナーをうろうろしながらパラパラとめくったりじっくり読んだり。子どもには好きな本を読んでほしい。それが同時に「良い」本であればいいよねとエゴとも愛ともつかないようなことを思いながら歩くんだけど、そこにはどこかで「これから」への視座が入りこんできているような気がして若干の居心地の悪さを覚える。そんなときは自分が!いま!愉しむために!とギラギラさせながら背表紙を追うわけだけど、結局こうやって今回のように失敗することもある。むしろその方が多いのだ。自分で自分の思考に制圧されていく感覚…。
 
 
▼強引に呪縛(自ら仕掛けた罠にかかって大騒ぎしているだけのような…)から逃れよう。文学であれ音楽であれ、芸術は我々個人を救うことは確かにあって、その潮流の中で僕にできることはそこに彼らがアクセスできるように種をまいてあげるということだけだ。勉強も教養も、あなたが自由になるためのもの。それを言うかどうかは別として、そういうことを念頭に置きながら一つ一つ教えたり一緒に考えたりする。僕はそういう意味での自由を得る(ための努力ができるようになる)までずいぶんと苦労をした。俺も苦労したんだからお前らもしろ!みたいな醜悪で悲しいアティテュードなんてこの世から消えてなくなればいいのにね。とか思うから、僕は教えられ伝えられるものは全部あげてしまいたい。今は生活のためにフォーマットを借りてはいるものの、いつかちゃんと受け取って、でっかくしてくれた子たちが何かを見せてくれたらうれしいな。「これから」は「これから」で上書きする。というか並列?ぐらいの感覚か。いずれにしても、これが僕が君抜きで作り上げていた「これから」のひとつ、だ。