Wowee Zowee !

わーうぃーぞーうぃー!

【2014年間ベスト】2014 WZ! BEST MUSIC vol.5  30-21

30. The God Complex / GoldLink

 
 
フューチャービートな新世代ラッパーのデビュー作。ジャンルの宇宙を自由なビートで闊歩する、胸のすくような快作だ。全部で30分程度のこの作品だけで、「You Tubeでいろんなジャンルの音楽を聴いたぜ!」なことがよく分かる、吸収力のよさっぷりが伝わる。インターネット世代のあるべき姿。やっぱりこうでなくっちゃ。単に新しいだけでなく、マナーへの目くばせもあって、ああこのクレバーさは今後に期待が持てますねってことで。
 
 

29. Everyday Robots / Damon Albarn

Everyday Robots

Everyday Robots

 
子供のころ、僕はどちらかといえばオアシスの方が好きで(この手の論争というのも最近は流行りませんな)、それは無敵になりたかったからなんだけど、混乱した季節に突入していく中で、ブラーの方を愛聴するようになった。それはもちろん僕のヒーロー・Pavementらを水先案内人にしてブラーのセルフタイトル作にたどり着いたってことが1番の理由なんだろうけど、それでもそれだけじゃなくて、こうやって知的にかつアイロニカルに立っていたくなったからなんだろうなと今になって感じる。
 
なんとソロキャリア初のセルフタイトルだそうだが、果たしてこれをそのとおりパーソナルなアルバムと受け取っていいものかどうか…。なんかセルフパロディというか異化してまた裏で笑ってるようなそんな勘ぐりをしたくなるくらい、徹頭徹尾「パーソナルな」質感を覚えさせられる作品だ。今年バウスシアターで「ウィズネイルと僕」のリバイバル上映を見たが…このアルバムを聴くたびにその時のことをよく思い出す。やっぱりこれ、笑って聞く作品なんじゃないの?
 

Damon Albarn - Heavy Seas Of Love (Official Video ...
 
 

28.Alvvays / Alvvays

オールウェイズ

オールウェイズ

 
青春のただなかの時期にあるときなんて、「青春」を標榜した、そんな音楽にはほとんど興味がなかった。それは僕に語りかけてくるものではなかった。僕に10代はなかった。大人になって、それがどれほどの価値を有していたのかがぼんやりと分かるようになってきて初めて、それらは僕に語りかけてくるようになった。あの頃僕とは無関係のところで鳴っていた音楽も、もしかしたらそういう聞かれ方をしていたのかもしれない。カナダ出身の涙腺直撃ギターサウンド。それでもノスタルジアを過剰に振りまいているわけではないスマートさが好みだ。
 

Alvvays - Archie, Marry Me (Official Video) - YouTube
 
 

27. Syro / Aphex Twin

 
別段熱心なリスナーというわけでもなかったので、どうしてもあの悪意のあるというか露悪的なサウンドのイメージが強かったし、実際それを期待して手に取ったところもある。でも、とっても優しいサウンドだった。なぜ今、アンビエントワークスだったのか。真意は分からないけれど、アガることを強要してくるEDMが嫌でしょうがなかった僕には福音だった。
 

Aphex Twin - minipops 67 [120.2][source field mix ...
 
 

26. E s t a r a / teebs

E s t a r a [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC412)

E s t a r a [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC412)

 
ヒップホップのビートの上に、水性のアンビエントがまぶされて、それはまるで彼の描く絵画のように(彼は画家でもある)夢幻性を帯びている。それでもただひたすらに逃避的であるわけではなく、ちょうど現実とあちら側の中間でまどろむようなそんな質感だ。彼の出自でもあるトライバルなリズムがそうさせるのかもしれない。モダンな夜の演出方法だと思う。個人的な嗜好とうまくかみ合ってくれた。
 

 
 

25. French Exit / TV Girl


 
このカバーアートの色合いを見て、ベルセバの『If You're Feeling Sinister』を思い出した。もちろん、色味はまったく異なるが…。
 
さて、そのアートワークから分かるようにノスタルジック全開なのかしらと思っていると、確かにレトロポップなフィーリングこそあれど、サンプリングの手法やヒップホップのビートなどからは極めてモダンな印象を受けた。ローファイな質感とソフトサイケなアレンジ、起伏のないヴォーカルなど、90年代にあったそれと、リバイバルしたそれなどの要素がしっかり詰まっていて、幸せな時代を想起しつつも、しっかりと現代性を受け止める気概があってとてもいいなと思う。このまどろみは、必ずしも逃避だけを意味しているわけではないだろう。新しい世代のミュージシャン達はウェブ時代をうまくつかって、ちゃんとクロスオーヴァーな音楽を作っていてとてもいいなあと思う。日本におけるその潮流の1つがJ-popへの回帰だっていうのもうなずける話なんだけど、結局それは現状慰めにしかなっていないように思えて、"ため息"が出るほど退屈な話だよねという恨み節も込めて。
 
 

24. With Light and With Love / Woods

With Light & With Love

With Light & With Love

 
もう8作目ですか。今作にはBabiesに参加したメンバーなどが不参加だったりキーボードなどが新たに加入していたりとで若干のメンバーチェンジを経ていたようで、どうなのかなと思っていたらいつものジャングリーサイケフォークなWoodsで安心。
もはやおなじみとなっている長尺のジャムセッションみたいな楽曲のクオリティは相変わらず一級品。キーボードの質感が全体にやわらかさと奥行きを与えているが、60年から70年にかけての風情漂う全体のサウンドメイキングには緊張感がある。全編にわたってソングライティングが卓越してきた感もあり、40分ずっと楽しんで聞ける。そらもう8作目ですもんね。いよいよもって円熟か。彼らのカタログの中でもかなりフェイバリットな1枚。
 

Woods - With Light and With Love (Live on KEXP ...
 
 

23. Million Miles Away / マクロスMACROSS 82-99


 
冒頭「ゴーン」という鐘の音でありがたやありがたやとか思ってると躁状態のフューチャーファンクチューンがブリブリとしたベース音とともにやってくる。わーい楽しー!と踊り狂っていると、最後にはソニーミュージックエンタテインメントのCM音のサンプリング。ニヤッとしたところにあの気だるいライムが…そうわれらがケロケロボニトのサラ・ボニトちゃんが参加している!冒頭の展開で心はわしづかみだが、その後も、ヴェイパー世代の腰を揺らすインターナショナル楽しいサウンド!うふふ。新作もよかったRollergirlの名前もあるし、「82.99.FM」なんて構成もサンプリングも時代を射抜くセンス溢れる感じでサイコー!もうほとんど魔法みたいだ。踊り疲れたらその後リリースされた「私は愛にハイです」を聞いて気だるく過ごしましょう。全体的に満足度の高い1作。
 
 

22. St.Vincent / St.Vincent

St. Vincent

St. Vincent

 
いいぞ、アニークラーク。ようやく才気あふれるその芸術家肌のセンスとポップミュージックとの折衷点を見つけた感じ。そら自らの名前を冠したアルバムで玉座におさまるという不遜な感じのジャケにもなりますわ。堂々たるたたずまい。僕らはそんな女王の前で踊るしかない!
 

St. Vincent - Digital Witness - YouTube 
 
 

21. ALONE / TOGETHER / Ragchewshack


 
これ、初めて聞いた時からずっと恋に落ちている。京都の大学生4人組が奏でる90年代のジャパニーズオルタナを通過したことを感じさせるギターロック。キャッチーなサウンドに乗る絶妙な距離感の言葉たち。1人でいるとき、僕はいつだって1人じゃないし、みんなで一緒にいるときは、僕はいつだって1人だ。Alone,togetherな感覚を1枚かけてしっかり鳴らしている。ああ、僕には似顔絵が全然似てない理由が、手に取るようにわかるよ!!