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Wowee Zowee !

わーうぃーぞーうぃー!

【2014年間ベスト】2014 WZ! BEST MUSIC vol.2 60-51

BEST DISC 音楽

60. Slingshot To Heaven / Margot & The Nuclear So And So's

Sling Shot to Heaven

Sling Shot to Heaven

 
これまでよりアコースティックな質感が前面に出ており、フロントマンのパーソナルな意向が反映されている印象。楽曲の良さは相変わらずで、よくコンスタントにアルバムごとに統一感を持った哀愁のメロディーを奏でられるなと感心する。個人的には『Not animal』の辺りがサウンド的には最も好みだが、この路線も一枚あっていいと思う。実際今年の気分にはとても合っていて、秋の夜長によく聴いた。
 

Lazy - YouTube
 
 

59. Return to Earth / FoZZtone

Return to Earth

Return to Earth

 
火星へ向けて出発した前作を経て、宇宙飛行士は無事に地球へと帰還した。それでも大規模な歓迎はなく、少しだけ、でも決定的な断絶を覚えた彼が、それを少しずつ修復してフィットしていく物語。アイリッシュミュージックの影響もうかがえ、スタジアムを意識できるほど拡大を続けてきたバンドの世界観は優しく市井の舞台へと降りてきたような印象。震災以降、内省的な表現へと舵をきった人間が大多数を占める現代で、悲しみをフィジカルで代謝し、絆を称揚する息苦しさからの解放を目指した。そして最後には傷ついた心と体を癒すために、少しずつ現実を歩いていく。今がそのタイミングだと言わんばかりに。そのやり方はとても正しいと思う。作中で「報われようぜ」と彼らは言う。そのためには何をするべきで、何をするべきでないのか。まだまだ考えないといけないことはたくさんある。
 

【渡會将士初監督作品】FoZZtone 溺れる鯨
 
 

58. Hours Were The Birds / Adrianne Lenker



シンプルなフォーキーサウンドから曲に対する自信が感じられる。まだ若いらしいということを知って驚くなど。
 
 

57. Atlas / Real Estate

Atlas

Atlas

 
セルフタイトルを冠した1stの頃からギターによる幽玄なサウンドでまどろみの迷宮を作り上げていた彼らが、作品を通過するごとにその意匠はそのままに、どんどん日常へと降りてきてくる感じがして面白い。
 

Real Estate - Had To Hear (Official Video) - YouTube
 
 

56. Qi / Decap and Brady Watt


 
ニューヨークヒップホップにソウルフルな風を吹き込むビートメイカー2人組のデビュー作。
 
 

55. まぶしい / 曽我部恵一

まぶしい(限定盤)

まぶしい(限定盤)

 
僕はいまだ前作『超越的漫画』の最後で全部をぶんなげた「バカばっかり」の気分から抜け出せてないのだけれども、そんなことはおかまいなしにわずか4か月のスパンでリリースされた今作。年末には早くも新作のリリース、そういえばサニーデイでのリリースもあったわけで何に追い立てられているのか分からないがともかくすごい創作意欲である。
 
エンディングを飾る表題曲で紡がれているように、何かを歌おうと思った時点でそれは歌であるということを1枚かけて鳴らしている。それはとても難しいことであると思う。形にしてパッケージングされている時点で鳴り始めた音楽とはもう別の何かになってしまう危険性をはらんでいるからだ。なるべくそのまま、ということに苦心しているからだろう、アレンジが中途半端なものもあれば、アカペラの曲もあるし、しっかりとしたフォーマットの中に納まっている楽曲もある。そのどれもがおそらく必然性のあるものなのだろうと思う。
 
歌というものの原初的なところに立ち返ろうとするその試みがどこまで成功しているのかは一介のリスナーである僕には分からないが、楽しんで聴けたという事実は確かだ。ポップということが身近にあって親しむものという意味をはらんでいるのならば、歌や音楽のもつポップさはこういうことだよね、ということを作品全体から感じる。
  

曽我部恵一「碧落 -へきらく-」【Official Music Video】 - YouTube
 
 

54. groupe (deluxe) / groupe



これまでのEP含めて、選択されているアートワークからなかなか際どい印象を受けていて、こりゃ一筋縄じゃいかないなあと思っていたら、案の定不機嫌なビートが何やらヤバい香りを放っている。淡々と繰り返されるリズムに、メロディなんかいらないわ!とか思っちゃう瞬間があったりなかったり。
 
 

53.Nikki Nack / tUnE-yArDs

Nikki Nack

Nikki Nack

 
高品質な声とリズムセクションのアルバムだった前作までの流れを踏襲しつつ、その勤勉ともいえる学習意欲で自らの可能性をこじ開けようとした、そんな作品。相変わらず高水準。でも、もっとアバンギャルドな展開になってもいいかなあ。自由を不自由なフォーマットの中で表現しきってほしい。欲張りなリスナーの願い事。


tUnE-yArDs - Water Fountain (Official Video) - YouTube
 
 

52. Built On Glass / Chet Faker

Built on Glass

Built on Glass


GoldのPVがよくて、もしかしたらこれ1曲飛びぬけてる感じかなあと思ったらそんなことなくて、全編ムーディで佳曲揃い。偉大な先達のフェイクを自認しているものの強さを感じる。
 

Chet Faker - Gold (Official Music Video) - YouTube
 
 

51. DRAFT / $3.33


 
ほとんど何も分からなかったので、彼女のtumblrにアクセスしてみると、周囲にあふれる無数の「333」が収集されていた。なんて美しいんだろう!今作のビジュアルイメージになっているのは地震にみまわれたスーパーマーケットの防犯カメラによる映像。ヌメヌメとした空気感の中を鍵盤が乱反射するさまに、美学と悪意が感じられて息をのむ。