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わーうぃーぞーうぃー!

私のいない高校私のいない高校
青木 淳悟

講談社 2011-06-14
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私のいない高校。確かにその通りだった。だが私とは誰であったのか。読者?書き手?意図的に視点がずらされていて、その違和の中から抜け出せないまま最後まで。小説?日誌?報告書?分からない。なぜ分からないのか。それは日々と世界は私を介して理解されるものだから。つまりそこに私がいなければ、分かりようがないのだ。そう「見ればそうなる」だ。巻末の人物一覧。歴史上の人物も、同僚も、生徒も全てがフラットに並ぶ。クラスの人数は41名。「私」に最も近かった担任の名前は藤村雄幸で、常に空白の座席に「名前の順なら先生が座るはず」なのだ。つまり、ここには私どころか誰もいないのだ。そう、私がいないことは誰もいないこと。この話が面白いのかどうかは知らないが、ノーマンズランドな質感を、ただひたすらに美しいとは思うのだ。